里山倶楽部
【2025/9/6 更新】

令和 7 年度第 11 回里山倶楽部
ハンノキ林東地区の更新管理(下草刈りなど)

日 時)2025年9月6日(土) 9:00〜12:00 晴
場 所)生田緑地 ハンノキ林東地区(A07-12)
参加者)東 陽一、伊澤高行、廣瀬朗子、吉澤正一
事務局)岩田臣生           計 5 名


(上図)活動場所図

ハンノキ林東地区は、ナラ枯れ大径木伐採などを2024年1月に終えました。
それから、1年半が経過しましたので、コナラ実生などが1mほどに成長しています。
その発芽してから2年目のコナラの周囲のアズマネザサや、他の実生木などを除伐して、コナラの成長を保護する活動を行いました。

今夏は、暑くて、降雨の無い夏を経験し、谷戸の水辺は涸れて、水面が見られなくなりました。
このため、伐採更新の更新管理と共に、水辺の状態も観察できるということで、今回の活動場所を選びました。

丁度、前日、9/5(金)に、台風が接近して、待望の降雨がもたらされましたので、水辺が回復したのかどうか、観察しておきたいと思いました。
そこで、里山倶楽部の活動を始める前に、谷戸の水辺の観察会を行いたいと、参加者に提案したところ、全員が参加したいとのことでしたので、 谷戸の水辺と水田ビオトープ班の水辺保全の活動を簡単に紹介する観察会を開催しました。

谷戸の水辺の観察会
(05)
今回の活動場所(A07-12)の急斜面の下の水辺(05)を、一番のゲンジボタル棲息地と考えて、水辺保全活動を行っています。

(01)ハンノキ林上の池
この池は、四阿を撤去して、ハンノキ林内の木道を布設替えし、広場を木製デッキに変えた1998年1月に造成されたものと考えています。
流入するはずの湧水量が非常に少なくなって、水はデッキ下の堤を越えることができず、単なる水溜まりになって、9/3(水)には、非常に水位が下がっていました。
昨日の降雨によって、水位が上がっていることが感じられましたが、堤を越水するところまでは増えていませんでした。

(02)木道沿いの湿地
水溜まりが復活していました。

(03)ハンノキ林西の池
昔、北部公園事務所の職員が掘ったと聞いているトンボ池ですが、手入れを重ねてきました。
ホトケドジョウ、オニヤンマ、ヤマサナエ、カワニナなどが利用していること、 この辺りがホタル出現ポイントにもなっていること、野鳥が利用する水場でもあることなどを説明しました。
池から越水する水は、9/3(水)よりも増えていました。
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木道沿いのカラスザンショウの木に、カラスアゲハが来ていました。

(04)
ハンノキ林内を流れる2本の水流は、木道近くまで流れてきていました。

(B05)湿地地区
8/26(火)に、水が無い状態で水路の改修を行いましたが、その水路に水面が広がっていました。
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竹林下谷戸からの水流も復活していました。
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(07)竹林下谷戸
アズマネザサ刈りや、倒木の片付けなど、里山倶楽部でも活動していた場所ですが、 この出入口部分に、溜め池をつくりたいと考えています。
ここから上の田圃地区までの間について、谷戸左岸の水流を階段状にする活動を行いたいと考えています。

(08)上の田圃地区の導水路辺り
今夏は、この導水路も涸れましたので、この場所に、谷戸左岸水流を受け止める溜池をつくりたいと考えています。
この日は、導水路の水が復活していました。
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(B06)上の田圃
上の田圃は、2005年、2006年に再生した田圃で、里山の自然学校の子どもたちが田植え、稲刈りを行っています。
最近は、田植えや稲刈りを里山倶楽部の皆さんに応援していただいています。
調査団では、谷戸の田圃を生きもののための田圃として管理しています。
上の田圃の稲は、穂を重そうにしていましたが、倒れてはいませんでした。
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すっかり翅が傷んだクロアゲハ?が、クサギの花に吸蜜に来ていました。
クロアゲハ

(B07)下の田圃
下の田圃は、2004年に再生した田圃です。
膝上まで潜る湿田で、ヤマトクロスジヘビトンボ、クロセンブリ、ホトケドジョウなど、多摩丘陵の在来の生きものが棲息しています。
クワイ、コナギ、チョウジタデなどが繁茂していますが、県内では生田緑地だけになってしまった絶滅危惧種を保護しています。
9/3(水)には水が涸れましたが、この日は流れていました。
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水面ができたからでしょうか、シオカラトンボが群れていました。
シオカラトンボ

(10)ホタルの里整備事業によって造られた水路
涸れていた水路に水が流れていました。
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(B06)上の田圃地区
上の田圃下草地は、一面のカナムグラに覆われていました。
ツリフネソウなどの花を観察できるように、カナムグラ刈りが必要な状態でした。
上の田圃上の草地に1輪、ツリフネソウが咲いていました。
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ツリフネソウ

(A07-12)
ハンノキ林東地区に戻って、更新管理の活動を始めました。
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休憩後、記念の集合写真を撮りました。
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(04)〜(05)
短時間ではありましたが、ハンノキ林東地区の斜面から下に降りて、谷底を調べて歩きました。
水面は部分的に少しだけありましたが、底土は硬く固まっていました。
水涸れ状態の時間が長かったためでしょうか。
生きものの気配が感じられません。
ここの手入れが必要と思いました。
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ハンノキ林東地区上に戻って、時間になったので、活動を終了することにして、生田緑地整備事務所裏に帰りました。
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