湿地地区の水路変更の試み
【2025/8/26 更新】

湿地地区の水路変更の試み
日 時)8月26日(火) 9:00〜12:00 晴
場 所)生田緑地 湿地地区
活動者)岩田臣生

頼みの綱の降雨が無いので、谷戸の水辺は水涸れという大問題を抱えたままです。
生田緑地に行っても、今、行うべき事が分からなくなっています。
この日は、ハンノキ林から湿地地区に導いている水路を、少し山側に移す活動を行うことを考えて、来園しました。
水があるのであれば、水面を広げて、必要な個所に水を供給するのですが、最早、そのための水も無くなったところでは、降雨があってからのことを考えて、 必要になると思われる土工を行っておいても良いだろうと考えて、スコップを持って、谷戸に降りました。

前回、ハンノキ林上の池に置いたアメリカザリガニ採集用の網籠には、4匹のアメリカザリガニが入っていました。
10年以上、使用していなかったので、採集できるのか不安でしたが、まだ、使えそうです。
土砂が溜まって、水深が浅くなっているのは問題ですので、できるだけ早く、掻い掘りを実施したいと考えています。

ハンノキ林の木道を歩いていたら、ヘクソカズラが咲き始めていました。


湿地地区に入って、水の状態を観察すると、サワガニ穴が問題になる水路の途中までは湿っていて、微かに水面があるかも知れないと感じさせてくれましたが、 その先は湿った土の状態でした。
念のため、2段目を確認しましたが、水面はありませんでした。
ただ、土は完全に乾いた状態ではなく、軽い降雨があったと思われる状態でした。
しかし、植物は、この程度でも、生きていられますが、水生生物は、そうはいきません。


水が到達していないことが確認できたので、考えてきたように、サワガニが穴を開ける側の岸辺を埋めて、山側に水路を掘る活動を行うことにしました。
改めて、水路の状態を調べていたら、イトトンボがミヤマシラスゲの葉に止まっていました。
アオモンイトトンボでしょうか。


活動は、まず、昨年伐採して積んであったハンノキの伐採枝を取り出して、対象の水路に置くことから始めました。
ただ、この陽当たりでの作業は楽ではなく、イメージしていた量を運ぶことができませんでした。
サワガニが活動する側に骨材としての枝を置く活動は不十分ながら止めて、竹林下デッキのベンチで一休みしました。


 9:36 WBGT 26.1℃(熱中症警戒)、周囲温度 30.6℃、湿度 60.7%

エゴノキが沢山の実をつけていました。
その実に止まって、何をしているのか、翅を開いたり、閉じたりしているコミスジがいました。




サワガニによる水漏れ穴が開けられる側とは反対側の畔を掘って、置いた枝の上に上げて、新たな水路をつくっていきました。
ハンノキ林からの水流は少量ながらあって、新たな水路部分に流れてきましたが、途中まででした。


小さいながら、水面ができた途端に、シオカラトンボとオオシオカラトンボがやってきて、中には、産卵行動を始めたトンボもいました。

ハンノキ林からの水流は、この辺りまでが限界のようです。
頻繁な休憩を繰り返しながら活動しましたが、考えていたようには進みませんでした。
作業途中という状態でしたが、この日の活動は終了することにしました。


 12:01 WBGT 27.9℃( 28℃からは熱中症厳重警戒)、周囲温度 31.0℃、湿度 72.4%

帰り道のピクニック広場では、キツネノマゴが開花していました。


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