谷戸の水辺保全など
【2025/7/17 更新】

谷戸の水辺保全など
日 時)7月17日(木) 9:00〜12:00 晴
場 所)生田緑地 湿地地区、上の田圃、城山下谷戸合流部
活動者)岩田臣生、鈴木潤三(10:00〜)

昨日、生田緑地共同事業体から、「倒木があったが、木道の上だったので片づけた」という連絡がありましたので、まずは、その場所の状態を確認しておくことにしました。
倒木の衝撃で、手前側の木道の床板を支えていた根太が落ちて、段差ができていました。
この東側の斜面では、大木の根返りが多いような気がします。
この倒木については、片づけられていたので、何処から、どうして、落ちてきたのか分かりませんが、 この辺りの斜面では、過去に、大きくなった樹木が浅い表土では支えられなくなって根返りしたような事例を数件見ました。
一度、植生調査を行って、植生管理について検討する必要があるかも知れません。


次は、湿地地区の水漏れ調べを行いました。
予想していた通り、サワガニが集まっている場所には大きな穴が並んでいました。
10mほどの範囲に並んでいた穴を埋めました。
降雨のお蔭で、流量が多いので、水漏れを起こしながらも、水は流れていて、2段目で、植物を保護している水溜まりには水面が広がっていました。


2段目の末端に近い所に、穴が開いて、水漏れしていましたので、この水漏れ穴を塞ぎました。

3段目に移る場所にも、手を入れました。

竹林下谷戸からの水流に泥が溜まり、水漏れも疑われたので、手を入れました。


竹林下デッキで休憩してから、上の田圃に移動しました。

 9:34 WBGT 24.6℃、周囲温度 28.3℃、湿度 66.3%

上の田圃の導水路の木道下に入る所に溜まっていた泥をあげました。

上の田圃の上の段は湛水していました。
風が強かったので、育ってきた稲が波を打っていました。

下の段は水が少なく、泥面が広がっていました。
土嚢堰の下には、水が染み出していましたので、イネワラを土嚢際に押し込んで、泥寄せすることで、この染み出しは止めました。
田圃に流入する水量は多くなっていて、この水漏れ止めを行っただけで、水面が広がり始めましたので、時間が経てば湛水すると考えました。




湿地地区と上の田圃の水辺保全が済んだと思ったので、田圃下草地の状態を観察しながら、城山下谷戸合流部に移動しました。
草地のノカンゾウは草むらから花茎を直立させていました。
今年も草刈りが遅れてしまいましたが、少なくとも、5〜6本は開花してくれそうです。
マメコガネがいました。
マメコガネ

谷戸右岸水流の城山下谷戸合流部につくった落枝ダムの土嚢は流されることなく、越水する水が多いのか、半ば沈んでいるように見えました。
土嚢は流されずに済みましたが、大雨が降って、洪水状態になった時は、水中の生きものが流されてしまうかも知れません。
今後は、増水時に越水する水の勢いを抑えるための方策を考えたいと思います。

城山下谷戸合流部の芝生広場側の斜面下につくっている水溜まりには、水面が広がっていました。
城山下谷戸の流量が多い時は、水が溜まってくれます。
水底から浸み込んで消える水量を減らさなければなりませんので、水溜まりに入って、簡単に長靴が沈む柔らかい場所を踏み固めるようにする活動を行いました。

夏の樹陰としては、明るいので、低木の常緑樹を繁茂させる必要があると思いました。



作業手袋を外して、イロハモミジの枝の上に置いて、近くで休憩していたら、ゴマダラチョウが飛んで来て、汗で濡れた手袋から吸水?を始めました。
なかなか飛び去ってくれないので、暫し、「朝顔に 釣瓶とられて もらい水」の心境でした。



 10:40 WBGT 24.3℃、周囲温度 26.2℃、湿度 79.4%



田圃下草地では、鈴木がカナムグラ刈りをしてくれていました。



下の田圃には、草取りしたはずのチョウジタデ、コナギが育っていました。

木道沿いのカナムグラが絡みついたヨシは刈りました。


帰り道、上の田圃の下の段の水面は、だいぶ広がっていました。

オオシオカラトンボ
ハンノキ林の樹木も繁茂しました。

萌芽更新地区では、ウバユリが育ち始めていました。

ピクニック広場のトモエソウが結実していました。
トモエソウ

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